「今回の件はこれほど大きくなったのだから、海輝はもう天野奈々を庇えないでしょう?」
「もし本当に庇うつもりなら、あまりにも理不尽すぎます!権力があるからって人を踏みつけていいの?」
「今回は枕営業の疑惑に加えて、暴力団への依頼まで絡んでいる。天野奈々にもう言い訳の余地はないでしょう」
「天野奈々のやり方には呆れました。どこに行っても手段を選ばないんですね」
「今回こそ天野奈々を業界から追放すべきでしょう?誰も反対しないはずです」
「そうよ、天野奈々は出て行け!」
「出て行け!」
……
宴会場では様々な議論が飛び交い、多くの記者たちは天野奈々への怒りを抱きながら、白川秋人のために正義を取り戻すことを約束した……
正義……
白川秋人は周りの反応を見ながら、目の奥に潜む暗い炎を隠し、誰にも見られないところで、口角がわずかに上がった。