第889章 私の彼女

「私が参加したいのは、兄が心から望んでいる結婚式です。もし適当な結婚式なら、私たちは行かなくてもいいです」と言って、加藤静流は権守夜を通り過ぎ、すぐに木下準を探しに行こうとした。しかし、どんな結果になるかは分からなかった。

「俺が何か企んでいないと、どうして分かる?」権守夜は加藤静流の消えていく姿を見ながら、嘲笑した。

この人生、ずっと権守お母さんの干渉の中で生きてきて、一度も自分のために生きたことがなかった。しかし今回は、必ず権守お母さんに分からせてやる。これからは、誰も彼の人生に干渉できないということを。

……

加藤静流は車を運転して出かけた。目的地はただ一つ、航空自衛隊基地だった。彼女は必ず木下準に会って、彼が無事であることを確認しなければならなかった。