第156章 妻を追う道は難しい

復婚?

山本正博は目を伏せ、池村琴子の態度を思い出し、困惑気味に眉をひそめた。「彼女は復縁しないだろう」

あれほど苦労して離婚したのに、どうして復婚するだろうか?

「私なら、復婚なんてしたくないね」鈴木哲寧は安藤静にお父さんと呼ばれて土下座した件を思い出し、言葉に微かな恨みを込めた。「お前と高木朝子が付き合っていて、今朝子が事件を起こしたから、琴子の元に戻ろうとする。琴子はどう思うと思う?」

「あの時の琴子祖母さんの件は一体どうなってたんだ?お前、共犯じゃないだろうな?」

琴子祖母さんの話題が出ると、山本正博の瞳は暗く、恐ろしいほど深くなった。

「高木朝子が私と結婚したいと言い出して、私は琴子祖母さんがまだ病気だと言うと、彼女は海外に詳しい友達がいて、まずはビデオ診察ができると言った」