第344章 得意げ

誰も高橋姉帰がこんなに大胆だとは思わなかった。まさか他人の頭に食事をぶちまけるなんて。

「悦子!」小林悦子のルームメイトの艾子は口を押さえて泣き出し、急いで悦子の側に行って顔を拭いてあげた。そして怒りの目で高橋姉帰を睨みつけた。「あなた、やりすぎよ。ここは学校なのよ、好き勝手できる場所じゃないわ!」

前回もこの女は悦子に不満を持っていたのに、今回はさらにエスカレートして、食堂で待ち伏せまでするなんて。

高橋姉帰は茶碗をテーブルの端に置き、片手で杖をつきながら、もともと不自然な顔にさらに意地の悪い嘲笑を浮かべた。

「彼女が私を侮辱したから、食べ物をかけたのは正当防衛よ」高橋姉帰はため息をつきながら杖を動かした。「私みたいな障害者は、あなたと喧嘩しても勝てないけど、自己防衛くらいはできるわ。もし失礼なことをしたのなら謝るわ。でも、さっきの私への侮辱的な言葉についても謝ってほしいわね」