第410章 お元気ですか?

「本当ですか?」上田従雲は興奮して姿勢を正した。「彼女に会えるんですか?」

「はい、上田先生。仙姉さまがよろしければ、別荘でお茶をご一緒にどうかとおっしゃっています」執事は満面の笑みを浮かべた。

高橋家と鈴木家は一体であり、仙姉さまは人脈が広く、裕福な暮らしをしている。今後も鈴木家の助けになるだろう。

鈴木家が良ければ、彼の将来の待遇も悪くはないはずだ。

池村琴子が承諾したと聞いて、山崎雅子はほっとした表情を見せた。

よかった、ようやく上田先生の心配事が一つ解決する。

別荘の中では、鈴木家の老夫婦はすでに休んでおり、鈴木正男と鈴木羽だけが彼女の傍らに座っていた。

「おじさん、休んでください。上田先生は悪い人じゃありませんから、心配しないでください」池村琴子は鈴木正男の警戒している様子を見て、思わず笑みがこぼれた。