高橋姉帰の目は一瞬にして赤くなった。
足を怪我してから、彼女の体と精神は打ちのめされ、さらに南條夜の態度によって、完全に泥沼に突き落とされた。
恋愛はおろか、普通の人付き合いでさえ自信がなかった。
しかし渡辺義広と出会ってから、彼女の人生は再び輝きを放ち始めた。
渡辺義広も優秀で、かつては学部のイケメンで、多くの女性が積極的にアプローチしても応じなかったのに、彼女に告白してきた。
彼は、長い間彼女のことが好きだったと言った。
そして今も彼女のことが好きだと。
高橋姉帰は感動と悲しみを感じ、一夜を過ごした後、完全に彼のものとなった。
彼は彼女を嫌うどころか、彼女の怪我した足にも触れようとした。
それだけでなく、彼はその面でも凄腕で、彼女の未経験の体に極上の快楽を味わわせた。
「渡辺義広、私を裏切らないよね?」高橋姉帰は彼の首に手を回し、薄紅の唇で彼の耳元で囁いた。「これからも私を裏切らないで、私に優しくして。そうすれば、命だって差し出すわ」
渡辺義広は微笑んで、指を伸ばして彼女の奥深くを軽く探り、低く笑いながら「うん」と答えた。
震えるような喘ぎ声が部屋中に響き渡った。
もう一度往復すると、高橋姉帰の体はすでにぐったりしていたが、狂ったように求めていた。
何度も何度も、どれくらい時間が経ったか分からないうちに、携帯の着信音が鳴り、二人の行為を中断させた。
渡辺義広は体を起こし、携帯を手に取り、竹内雅子からの着信を確認して通話ボタンを押した。
「もしもし、雅子おばさん、何かあった?」
「義広、おばさんがお願いしたいことがあるの」竹内雅子は深く息を吸い、声は少し震え、懇願するような調子だった。
渡辺義広は彼女が今困っていることを知っており、断らなかった。
「おばさんが出来ることなら、言ってください。手伝います」
「高木財源があなたに会いたがっているの。前回私が嘘をついた後、彼は私に不満を持っていて、やっと彼の会社で仕事を与えてくれたのに、今また会社で問題が起きて...義広、私は今の能力が以前ほどじゃないことは分かっているけど、今回おばさんを助けてくれたら、これからあなたが必要とすることがあれば、必ず助けるわ」竹内雅子は誠実に語った。
高木財源が彼に会いたい?
渡辺義広は考え込んだ。