第549章 強大なスポンサー

もしそうなら、彼女は諦めるしかないだろう。

他人の男を奪うなんて、彼女の性格ではないし、ましてや相手は既に婚約している。

小林悦子は決意を固め、後で高橋忠一の事務所に行って直接聞いてみようと思った。

光町市の高級住宅街、別荘群の中で、今日は一軒が特に目立っていた。

輝かしい灯り、流れる音楽。

この別荘群は光町市の高級住宅地に属し、この一軒は地区全体で最も豪華な建物だった。

「念ちゃん、あなた本当にお金持ちね。こんな良い場所の別荘を買うなんて。この別荘は10億円以上するって聞いたけど、本当?」美しい女性が山口念の側に寄り添って言った。

今日の山口念はいつもの妖艶な姿とは打って変わって、白い真珠のプリンセスドレスを着ていた。ワンショルダーから細い腕が覗き、美しい肩甲骨が絶妙な曲線を描いていた。