第551章 正体が1つ増えた

外部スピーカーから音が流れていたため、その場にいた他の人々も聞こえていた。

ボ...ボス?

伊藤徳が池村琴子をボスと呼んだ?

全員が岡田月を見つめた。

岡田月は目を見開き、体が硬直した。

自分の耳を疑い、急いで尋ねた。「ダーリン、どうして池村さんをボスって呼ぶの?あなた...人違いしてるんじゃない?」

「彼は間違えていない。私が彼のボスよ」

池村琴子のこの言葉を聞いて、伊藤徳は急いで付け加えた。「月、彼女は確かに私たちのボスなんだ。ずっと言わなかったけど、実は私は'W'の人間で、会社では芸能界の人脈を管理している。そしてボスは私のボスであり、'W'全体のボスでもあるんだ」

伊藤徳が'W'の人間だと聞いて、岡田月の頭の中が真っ白になり、雷に打たれたような衝撃を受けた。

思わず一歩後ずさりし、恐怖の眼差しで池村琴子を見つめた。