050 黒幕の親玉

中年の男性は金糸の眼鏡を押し上げ、知的な印象を与えていたが、その眼差しには威厳が漂い、軽視できない存在感を放っていた。

東京の重要人物たちがその場にいれば、この人物が誰なのか必ず分かっただろう。

彼こそが橋本様だ!

東京の裏社会で天皇のような存在で、誰も敵に回そうとは思わない!

橋本様はカードを受け取り、満足げに頷いた。「石川、お前にそんな手腕があったとは、素晴らしい、本当に素晴らしい!」

石川春は笑みを浮かべながら答えた。「全て森様のご指導のおかげです。ギャンブラーの心理を掴めば、こんなに稼げるとは思いませんでした。ただ、最近一部の人々が集まって騒ぎを起こしているので、何とかしなければなりません。」

「そんな連中は放っておけ。ギャンブルにはリスクが伴うということを分からせるべきだ。もし不安なら、もっと多くの人間を派遣してやろう。」