古株主の一人が口を開くと、全員の目が輝き始めた。単独で計算すると、福田鐵と福田元の持ち株は過半数に達しておらず、残りは福田のお婆様と福田隼人の手中にあった。
もしこの時、全員が反対票を投じれば、福田のお婆様の会長の座は間違いなく守れないだろう。そのため...全員の思惑は福田元と福田鐵に向けられた。二人のうち、一人は30%以上の株式を握り、もう一人の持ち株は少ないものの、非常に重要な位置にあった。
「あなたたち、もう福田家が没落すると思い込んでいるのね!本当に豚のように愚鈍ね。福田家はまだ会長を交代させられるような状況ではないわ。私にもうお金がないとでも思っているの?」
福田のお婆様のこの言葉を聞いて、福田鐵の目が輝いた。なるほど、だから福田のお婆様はずっとこの件を気にしていないような様子だったのか。福田家がどんなに苦しくても、まだ福田隼人が持っている会社がある。その時になったら福田隼人の会社を売れば、すべて解決するじゃないか!