400 失脚と破滅

早くから温井詩花の助けを求める声が大したことではないだろうと予想していたものの、加藤恋はこれほどまでに不真面目なことだとは思っていなかった!

「お断りします」温井詩花の向かいに座った加藤恋は、まったく躊躇することなく断った。

その時の温井詩花は、よだれを垂らしそうな顔で、隣に座っている葉野言葉を抱きしめながら言った:「ハッピーちゃん、見てよ、この女、なんて冷たくて残酷で情けない人なの!」

葉野言葉は恥ずかしそうに笑いながら、ゆっくりと口を開いた:「実は…私もゲームはあまり得意じゃないんです。特にあなたが言っている『アライアンス』は、一度もやったことがないんです」

オーディションに参加する前まで、葉野言葉の家ではパソコンすら買えなかったのだから、ゲームなんてもってのほかだった。