471 秋山峰という人

「やっと分かったよ。心、お前は外で何もせず、こんな役立たずと付き合ってただけだったんだな」秋山峰は加藤恋を全く眼中に入れていなかった。

「まだ分からないのか?この加藤恋っていう大スターは秋山家に取り入ろうとして、心の犬になってるんだよ!」

加藤恋は話している藍井正を見て、やはり類は友を呼ぶものだと思った。彼らとこれ以上話す気もなく、秋山心の隣に座って黙々と食事を続けた。

「ねぇ、加藤恋でしょ!部外者のくせに、一言も言わずに座るなんて図々しいじゃないか?自己紹介もしないの?」秋山峰は皮肉めいた口調で言い、皆の視線を集めた。

秋山家の他の女の子たちは全く口を開く勇気がなく、秋山峰が何を言い出すのか見守っていた。

「私が誰か知ってるでしょう?北部にも私のポスターがあるはずよ」加藤恋は冷静な声で言い、秋山峰を一瞥した。彼こそが秋山心を暗殺しようとした張本人だったのだ。