466 国家安全保障局が来訪

「加藤恋がゲームが下手で代理プレイヤーを雇っているって噂を広めたのは誰？これがゲームが下手だって？冗談じゃないわ。これができないなら、私たちは全員ゴミってことになるわね？」

「私、これからはRさん以外に加藤恋も推しにすることに決めた！これぞ美人でゲームも上手い。演技だけが上手い人とは違うわ。」

「秋山花がこんなことするのは初めてじゃないわ！見てよ、安藤静もゲームが上手いって理由で代理プレイヤーを雇ったって言われたけど、全部秋山花の自作自演だったのよ。」

「……」

加藤恋のファン獲得力は彼らが予想していたよりもずっと高く、今回の試合の後、人気はさらに上昇し、チームメンバーの知名度も新たな高みに達した。

一方、秋山花の以前のツイートは多くの人にリツイートされ、コメント欄は皮肉な声で溢れていた。

今となってはeスポーツ界を失望させ、心を痛めさせた人物は秋山花だったということだ。

このような皮肉な事実が明らかになり、秋山花は多くのファンを失った。

秋山花は何度も加藤恋に状況を説明する投稿をするよう暗に促したが、そもそも二人には確執があり、さらに秋山花は背後から刺してきたのだ。加藤恋は聖人君子ではないのだから、なぜわざわざ他人の尻拭いをしなければならないのか？

どうせ暗示的な言い方だったので、加藤恋は聞こえないふりをした。

「自分が何者か分かってないわね、所詮新人じゃない」秋山花はホテルの床から天井までの窓の前に立ち、下で温井詩花と仲睦まじく何かを話している加藤恋を見つめていた。

「たかが一回の試合で、調子に乗りすぎよ。ネットでは彼女がeスポーツ界の新女神だなんて言ってるけど、私が初めてこの道を歩もうと思った時、加藤恋なんてどこにいたのよ！」

「秋山先生、お怒りにならないで……」傍らにいた助手は下を一瞥し、軽蔑したように言った。「どんなに跳ねまわっても、所詮新人です。あなたは業界で誰もが敬う先輩なんですから、そんなくだらないことで彼女と争う必要はありません。それに今や彼女に対抗しようとする人は少なくないんですから！」

秋山花は視線を戻し、何も言わなかった。「珍しく利口なことを言うじゃない、私の気に入る言葉ね。」

そのとき、助手の業務用携帯が鳴った。「何ですって？どうして？秋山先生が……」