「よし、丸山!秋山さんの部屋から信号源を見つけたけど、携帯電話も同じような波長を持っているから、秋山さんがテロ組織の共犯者だとは言えないよ」
先頭に立つ中年の男性は微笑んで、それ以上は何も言わなかった。
「君たちは先に出ていってくれ。残りのことは私が秋山さんと二人で話し合う。先にあの小さな助手に聞いてみてくれ」
「はい!伊藤隊長、すぐに行きます」温井康彦は秋山花を一瞥したが、何も言わずに立ち去った。
伊藤隊長は秋山花を上から下まで眺め、「近くで見ると、女優さんは本当に美しいですね」
「伊藤隊長、何か言いたいことがありますか?今、調べるべきものは全て調べ終わったはずです。残りのことは私とは関係ないのではないですか?」秋山花は眉をひそめ、本当に緊張し始めていた。
「ハハハ、この件があなたに関係があるとは言っていません。先ほどまで私があなたを守っていたのをご覧になったでしょう」伊藤隊長と呼ばれる男性の表情は深刻だったが、目には細かな光が輝いていた。