だらだらとした足音が聞こえてきて、すぐに須田航が怪しげに顔を覗かせて尋ねた。「和心、うまくいったか?」
須田航の服は汚れており、顔もあまり清潔とは言えなかった。
「いとこ、早く来て!」来訪者を見た須田和心は明るい笑顔を浮かべ、とても熱心な様子で言った。「いとこ、加藤恋は福田家に嫁いだけど、骨の髄まで下賤な女よ。今じゃ評判の悪い三流女優だわ。もしあなたが本当に彼女と寝たら、福田家は面子のために何か見返りをくれるはず。それに動画も撮っておけば、メディアからもいい見返りが期待できるわ。」
「やっぱり従姉さんは抜け目ないね!じゃあ、まずは楽しませてもらって、終わったら改めてお礼するよ。」
須田航は机に伏せている加藤恋に手を伸ばしながら言った。彼の目には下劣な欲望が満ちており、興奮して手をこすり合わせ、せっかちな様子だった。
「ちょっと待って、そんなに焦らないで。」須田和心は須田航を見つめた。彼女は確実に事を運びたかったので、加藤恋を完全に打ちのめすために良いものを用意していた。
須田和心はポケットから小さな薬の袋を取り出し、須田航の手に押し込んだ。
加藤恋への対策を決めてから、須田和心は急いでこの強力な薬を手に入れ、特に須田航と港町の有力者たちを集めていた。
もうすぐ彼女の父が、その権力者たちと一緒にここを通る。その時、乱れた状態の加藤恋を見れば……女優が乱れた行為をしているというのは大衆にとってどれほどセンセーショナルか言うまでもなく、福田家もこんな女を受け入れることは絶対にないだろう。福田家を失えば、加藤恋は何の価値もない。
「これは……」須田航は須田和心を疑問げに見つめて尋ねた。
「これは強力媚藥よ。いとこのために用意したの。」須田和心はその小さな薬包を彼の手に渡しながら、暗示的な表情で彼を見つめた。
須田航は犬のように頷いた。彼は体型のせいで性機能が普通程度だったが、この薬があれば思う存分楽しめる!
「加藤恋、本当に運が悪いわね。あの日、私や藤井家の若旦那を怒らせなければ、こんなことにはならなかったのに。もうすぐ港町中の人があなたが淫らな女だって知ることになるわ。夫の背後で他の男と密会して……あなたが他の男の下で悶えているところを福田隼人が見つけたら、どんな表情をするのかしら。ハハハ!」