504 彼女は使えない

加藤恋は少し呆れて、とても驚いた様子で口を開いた。「お母さん、何をしているんですか？」

福田嘉は加藤恋の言葉を無視し、直接福田隼人の前に走り寄って言った。「隼人、すぐにこの女と離婚しなさい。この女はきっとろくな人間じゃないわ。私たちの家族を破滅させようとしているのよ」

福田隼人は首を振り、何が起こったのか全く分からない様子で、困惑した表情の加藤恋の方を見た。二人とも何が起きているのか分からなかった。

「言っておくけど、この女は浮気してるのよ。そうじゃなきゃ、どうして3000万円ものプライベートカードを持っているのよ。さっきの看護師なんて、もう少しで警察を呼ぶところだったのよ、分かる？」

この言葉を聞いて加藤恋の心臓が震えた。3000万円？もしかして黒川端がくれたカードを出してしまったの……？