小口芯は憤慨し、歯を食いしばって言い放った。「いいわ、早く生雲を見つけることを祈るわ。でなければ、宗主の座を明け渡した方がいいわよ」
小口芯が去った後、松本旻は慌てて一橋貴明の方を見た。「七兄さん、これからどうしましょう?」
当時、一橋貴明が突然現れなければ、長男家が手に入れかけていた宗主の座を失うことはなかったはずだ。
これほど長い年月、長男家は一橋貴明に恨みを抱き、何とかして彼を失脚させようと画策してきた。
老爺と老夫人の一件は、一橋貴明とは直接関係なかったものの、確かに彼が宗主になった時期に相次いで事件が起きた。
そして大邸宅では風水や霊を深く信じているため、この件が一橋貴明の頭上に降りかかるのは、どう考えても良い結果にはならない。
「他に方法があるのか?もちろん探すしかないだろう!」一橋貴明は不気味な目つきで松本旻を睨みつけた。今この時期に、生雲を見つけて祖母を治療してもらう以外に、どんな方法があるというのか?