第66章 それって盗んだの?

久我月は相手にもしたくないゴミだと思い、顔を上げて販売員を見つめ、冷たい声で言った。「この二本のネックレスを包んでください」

「よく言うわね!」

小沢夢は焦りを隠せなかった。彼女もこの二本のネックレスが欲しかったのだ。久我羽が買ってくれれば、借りて身につけられると期待していたのだ。

でも彼女は知っていた。久我羽はまだ清純なイメージを保たなければならず、久我月と正面から対立するわけにはいかないことを。

だから、悪役は自分が買って出るしかなかった。

彼女は急いで飛び出し、久我月をゴミのように貶めた。「あなたにこの二本のネックレスを身につける資格があるの?」

「あなたなんて田舎者でしょう。帝都に戻ってこられて、Queenのデザインしたネックレスを実際に見られるなんて、前世で積んだ徳のおかげよ」