第129章 薬方が素晴らしすぎる!

伊藤明は久我月に怒り心頭に達し、こんなに礼儀知らずの娘に、もう我慢できなかった。「お前がそんなに自信があるなら、やってみろ。一橋さんを治療してみろ。お前にどれだけの実力があるか、見せてもらおう」

彼は手を振り、薬箱を持って隣の部屋で待つことにした。

他の西洋医たちは、見物を楽しんでいる頼りない院長を見て、そして怒って隣の休憩室に行った伊藤漢方医を見て、素早く後を追った。

もし久我月が患者を死なせたら、彼らに責任が及ぶかもしれないからだ。

手術室には久我月と中村少華たちだけが残った。中村少華は怒って去った伊藤明のことを思い、そして傲慢な表情の久我月を見て、頭痛に眉間を揉んだ。

本当に家門の不幸だ。

久我月は鍼灸セットを取り出し、数人が去る気配がないのを見て、片手をテーブルに置き、ゆっくりと彼らを見つめ、冷たい表情で言った。「私が治療する時は、傍に人がいるのは好きではありません」