第212話 決裂した

しかし、久我月が百歳まで生きられるなら、自分もきっとその時まで生きられると彼は思った。

「付き合い始めて半月も経ってないのに、死ぬまで私のことを思い出せって?」

久我月は無表情で、真剣に言った。「それは無理よ。私の思想は全て国家に捧げるもの。日本の台頭のために奮闘することが、私の生涯の目標なの」

最近は恋愛に夢中になっていたけれど、彼女は半導体チップのことを忘れていなかった。まだ日本の台頭のためにチップを盗まなければならない。

一橋貴明は目を伏せて言った。「僕は月瑠の甥なんだから、四捨五入すれば、月瑠に育てられたようなものだよ」

久我月:「???」

この別れ話は結局うまくいかなかった。一橋貴明が同意しなかったので、久我月は一方的にネット恋愛の終わりを宣言し、部屋に戻って寝続けた。