第230章 三男若様に救いが!

「私の親友を治せるのなら、久我お嬢様のどんな条件でも受け入れます」

久我月は自分が生雲だとは言わなかったが、一橋貴明と一橋景肴は彼女が生雲だと知っていた。

あるいは、彼女は鬼の医者とも関係があるのかもしれない。

多くの名医が老夫人を治せなかったのに、彼女は一度の鍼灸で治してしまった。もしかしたら、彼女は鬼医の莫優なのかもしれない?

久我月が生雲であろうと、鬼医の莫優であろうと、一橋景肴は今は鬼の医者を見つけられず、久我月に望みを託すしかなかった。

久我月は白い指を顎から滑らせ、軽く唇を曲げて、眉を上げて尋ねた:「どんな条件でも受け入れるんですか?」

「はい」

一橋景肴は誠実に頷いた:「あなたが望むものなら、私にできることは何でも」

久我月は淡く笑い、だらけた声で言った:「もし私が、一橋さんの全財産が欲しいと言ったら?それでもいいんですか?」