「傷口から膿が出なくなりました!すごいです!日出先生は本当に神業です!」曽良部長は興奮し、藤家当主も喜びのあまり涙が出そうでした。
しかし、喜びもつかの間——
「ピピピピ……」
心拍モニターが突然警報音を発し、皆が振り向くと、藤若様の心拍数が低下し始めていました!
藤家当主の顔色が一変し、急いで日出秀を見つめました。「日出先生、これは……どうか私の息子を助けてください!この子を失うわけにはいきません!」
軟膏は確かに効果があったのに、なぜ状態が悪化し始めたのでしょうか?
日出秀も状況が突然変化するとは予想していませんでした。異常な心拍数を見て、彼女は眉をひそめました。
「日出先生、どうすれば、どうすれば?」藤家当主は焦って右往左往していました。
日出秀は眉をひそめながら藤坊ちゃんを見つめ、それから振り向いて、力なく藤家当主を見ました。「このような状況は初めてです。私には手の施しようがありません!」