中村少華は二人を見て、表情にはあまり大きな変化はなく、ただ眉を少し上げただけだった。
中村静加は嬉しそうだった!
空港で戦友に出会える確率は宝くじに当たるようなもので、軍人は通常海外に行けず、国際任務の時だけ出国申請ができるのだ。
「次郎様!」
林由綺は中村少華を見つめ続け、鳳眼には細かな星のような輝きが溢れていた。
その視線は中村少華に向けられてから、一瞬も離れることはなかった。
次郎様が突撃隊を去ってから、彼女はほとんど会えていなかった!
休暇中でも、戦友と会おうとしても、中村少華との約束を取り付けるのは難しかった。
林由綺はもう一生、中村少華に会えないのではないかと思っていた。
しかし思いがけず、今回の任務で彼に会えたのだ!
男は上質なオーダーメイドのスーツを着こなし、凛々しく背筋を伸ばし、短髪で、軍人の気質が漂い、かつて軍で伝説となった頃と全く同じだった。