第304章 彼女が仕事を受けないのは、ただ怠け者だからだ！

隣にいる牧野民は何も言えず、お嬢様の機嫌を読み取れなかったが、この時、お嬢様が怒っているのは分かっていた。

「鈴木お嬢さん、お金を出しますので、お願いできますでしょうか...」桂少佐は屈辱的に口を開いた。

基地のトップである彼が、データを取り戻すために金を払って頼むなんて、これが広まれば、もう軍界では生きていけないだろう。

しかし今は...金を払う以外に何の手立てがあるというのか？

鈴木月瑠は面倒くさそうに目を開き、突然笑って言った。「申し訳ありませんが、疲れましたので、もう手伝う気分ではありません。」

桂少佐は顔色を変え、急いで牧野民の方を見た。

牧野民は冷ややかに鼻を鳴らした。

さっきお嬢様を怒らせたのは誰だ？今更後悔しても遅いぞ？

鈴木月瑠がのんびりと歩き出すと、牧野民は彼女の後ろについて、子供のように彼女の袖を引っ張った。