「店、店長、後ろに並んでいる黒いマスクの男性に気付きましたか?」
その時、注文を担当している店員が店長の袖を引っ張り、列に並んでいる人を見て言った。「あの人の体格や身長が写真と似ているんです。それに目つきが怪しくて、あのお姉さんの方をずっと見ているんです。」
「あの人の瞳が真っ黒で、カラコンをしているみたいで...」
店員は手で指名手配書の顔の半分を隠しながら言った。
店長は指名手配書を見て、そしてマスクをした男を見比べると、その場で足がガクガクと震えた。「本当だ、よ、よく似ている...」
大村鋭市が自分の店に入ってくることを恐れていた店長は、万が一を考えて急いで携帯を取り出した。
「急いで、みんな気を付けて、絶対に気付かれないように。私が警察に通報します!」
...
夏目隊長はタピオカ店からの通報を受けると、すぐに江川一渡に電話をかけた。「江川隊長、観亭通りのタピオカ店の店長から通報があり、容疑者が店内にいる可能性があります!」