第347章 お前の命を取りに来た者

彼は邪悪な目つきで小池紀之を見つめ、悪魔のような笑みを浮かべた。「小池隊長、やる勇気があるのか?」

小池紀之はジャックが冗談を言っているとしか思えなかった。

軍人出身の彼なら、通常なら三人相手でも問題ないはずだが、今は重傷を負っている。どうやって戦えというのか?

飛び込んでいけば自殺行為だ。小池紀之はそんなに馬鹿ではない。

しかし、鈴木月瑠を死なせるわけにはいかない!

鈴木月瑠は射撃技能が優れているとはいえ、か弱い女性一人では、体格のいい男たちを相手に不利は避けられない。

それに、鈴木月瑠が銃を使えるとしても、相手も銃を持っている。これでは比べものにならない。

ジャックの挑発的な目つきに対し、小池紀之は振り向いて鈴木月瑠に言い聞かせた。「俺が奴を引き付けておく。チャンスがあったら逃げろ。俺のことは気にするな!」