「鈴木月瑠、聞いてくれ。この件には関わらないでくれ、来ないで...」小池紀之は一時的に安全な場所に逃げ込み、痛みで声も出ないほどだった。
しかし言葉を言い終える前に、携帯が突然フリーズしてしまった!
なんてこった???
さっき月瑠に来るなと言ったのは、ちゃんと聞こえたはずだよな?
月瑠が来たいと思っても、すぐにはここまで来られないはず。状況も分からないし、危険すぎる。
……
鈴木月瑠は既に小池紀之の位置を特定していた。国境にある廃棄された基地だった。
時間を計算すると、車を飛ばせば30分で着ける!
30分......
紀之はきっと持ちこたえられるはず!
月瑠は信号無視をしながら猛スピードで走り続けた。道路の運転手たちは驚愕して叫んだ。「なんだあれ?車が空を飛んでるように見えるぞ?」