第398章 挑発が来た!

月瑠の父親が誰なのかを確認する前に、義理の兄になる可能性のある人を軽々しく怒らせるわけにはいかない。

遠藤信之は一橋貴明を無視し、鈴木月瑠を見上げると、目の中に細かな笑みが浮かんでいた。

遠藤よしのぶは泣き終わると、タバコを取り出して遠藤信之に一本渡した。「お母さんが一番早い便を予約したから、今夜には京都に着くよ」

「うん」遠藤信之は頷いた。

鈴木月瑠はタバコの箱を見た。自分が吸ったことのない銘柄で、味がどんなものか気になった。

鈴木月瑠の視線がタバコの箱に向けられているのを見て、遠藤信之は眉をひそめて尋ねた。「タバコの匂いが嫌?なら消すよ」

鈴木月瑠が何か言う前に、座っていた遠藤よしのぶはすぐにタバコを消し、遠藤信之も続いて消した。

鈴木月瑠はゆっくりと首を振った。「違う、この銘柄吸ったことないから。きっと高いんでしょ」