第416章 まだそんなに恩知らずなの?

鈴木剛士は咳払いをして、尋ねた。「首にかけている玉は、どこから来たの?」

「玉?何の玉?」鈴木大御爺さんは困惑して見つめた。先ほどは月瑠が豚に突かれていないか心配で、他のことは見ていなかった。

彼が見ると、瞳が火紋玉に触れた瞬間、瞳孔が急激に縮んだ。

まるで何か恐ろしいものを見つけたかのように。

大御爺さんは呟いた。「この玉は...」

鈴木月瑠はようやく顔を上げ、鈴木大御爺さんを見た。「この玉に何か問題があるんですか?」

「お前の母さんが昔、この玉を描いていたんだ。」

鈴木大御爺さんは目を細めて、間違いないことを確認した。「この前、彼女の部屋を整理していた時に、その図面を見たよ。」

鈴木月瑠は一瞬固まり、下を向いて、その玉を指で触った。「間違いないんですか?」

「間違いない。」鈴木大御爺さんは確信を持って言った。