第478章 この恨み、もう終わりじゃない

「他人の縄張りで好き勝手するなんて、何様のつもりだ?」

安池寒は妖艶な唇を拭いながら、笑って言った。「ちょうどいい、解毒剤を作ったところだ。欲しければ、その実力を見せてもらおうか」

「いいだろう、お前の実力を試してみたいところだ」

中村少華は安池寒の手にある陶器の小瓶を見つめ、突然薄い唇を開いて笑った。その笑顔は執着と狂気に満ちていた。

……

安池寒の本拠地の入り口に近づいた時、鈴木月瑠は携帯を取り出し、監視カメラの信号を見つけてハッキングした。

彼女がそこに立ち、龍田へびたちは周囲の様子を窺っていた。

彼女の白く美しい指が携帯の画面を滑り、画面には多くの赤いコードが浮かび上がった。

「監視室にウイルスを仕掛けたわ。私たちが入った後、自動的に監視カメラを無効化するはず。急ぎましょう」