第593章 場を荒らす

鈴木月瑠が中村楽にメッセージを送ろうとしたその時。

突然、悲鳴が聞こえた！

一階から二階へ続く階段は角にあり、ホールには笑い声が絶えなかったが、その悲鳴はあまりにも鋭く凄まじく、皆がはっきりと聞き取れた。

鈴木月瑠は眉をひそめ、階段の方を見た。

安田大御爺さんたちは急いで立ち上がり、階段の方へ向かった。

中村霜が床に倒れており、頭から血を流し、手首が不自然な角度に曲がっていた。階段から落ちて手首を捻ったようだった。

彼女は床に這いつくばり、顔中血だらけで、立ち上がろうとしていた。

「霜！」

ちょうど宴会場に到着したばかりの中村お母さんは、入り口でこの光景を目にした。

彼女は魂も飛び出すほど驚き、目を見開いて中村霜の元へ駆け寄り、パニックに陥った。

「動かさないで！怪我が悪化します！」三井教授は医者としての本能から、中村お母さんに注意を促した。