第594章 手が廃人になった

中村楽は中村霜をさっさと片付けたかった。目の前でうろうろされるのは面倒だったので、病院に行く準備をし、弁護士にも連絡を取っていた。

中村少華が中村楽を病院に送り、鈴木月瑠と一橋貴明も同行した。

鈴木のご家族は、かつての一件の清算をすることを知り、当然、病院で中村楽を支援するために行くことにした。

一橋家側は他人の事に介入するのは適切ではないと考え、安田家で別れを告げた。

白石思曼は車に乗る前に、鈴木静海にメッセージを送った:【次男、お前の奥さんが少し困っているようだけど、どこにいるの?帰ってくる?】

長い間、鈴木静海からの電話を待っても来ず、白石思曼は胸に不吉な予感を感じた。

鈴木剛士は白石思曼の手を握り、あまり心配しないように示した。

車内の鈴木大御爺さんと奥様は、何も話さなかった。