鈴木月瑠は一橋貴明より格好いい男性を見たことがなかった。自分が顔フェチだと認めており、一橋貴明の容姿に惹かれていた。
以前は恋愛がわからなかったが、今はわかるようになった。
一橋貴明にこんなに誘惑されて、彼女は情けないことに、彼に見つめられて心臓が早鐘を打った。
心臓が喉まで飛び出しそうだった。
「お酒を飲むとすぐに酔っ払うって知ってた?」一橋貴明は穏やかな声で、真剣な口調で尋ねた。
鈴木月瑠は「あ、知ってたよ」と答えた。
「じゃあ、昨夜何をしたか覚えてる?」一橋貴明は誠実な眼差しで彼女を見つめ、琥珀色の瞳は星明かりで満ちているようだった。
鈴木月瑠は「……」
まずい。
一度の過ちが千古の恨みとなってしまった。
一橋貴明は彼女を見つめ、彼女の少し硬くなった表情を見て、唇の端に得意げな笑みが浮かんだ。