第655章 呪術族の嫡女

「イーグル特別訓練所の方はどうなっている?前回は何人選抜されたんだ?」中村少華は何気なく尋ねた。

林由綺はイーグル特別訓練所の所属で、主にイーグル突撃隊への人材供給を担当していた。これらの事は、林由綺の責任範囲だった。

中村少華は面倒を避けるため、これらの件は全て中村静加と連絡を取っていたが、ここ数日は基地にいたため、中村静加との連絡も減っていた。

林由綺が来たので、ついでに彼女に尋ねることにした。

林由綺は急いで特別訓練所の事を詳しく中村少華に説明したが、目の端で時々寝室のドアの方を見ていた。

一橋貴明がドアを閉めていたものの、中から時々二人の女性の話し声が聞こえてきた。

林由綺はここに30分座っており、報告すべきことも全て終わり、もはやここに居続ける理由も見つからなかった。