第674章 長老会の傀儡

姉妹は心を通わせ、鈴木月瑠は巫霊が何を考えているのか分かっていた。手を上げて彼女の涙を拭いながら言った。「悲しまないで、どんな姿になっても、私はあなたの姉よ」

巫霊はこの言葉に心を動かされ、涙がこぼれ落ちた。胸が痛くてたまらなかった。

彼女は首を振り、笑いながら言った。「こんな形であなたに会うことになるとは思ってもみなかった」

鈴木月瑠のそばに来た時、巫霊は彼女から感じる親しみやすさに馴染みを覚えただけだった。彼女の身元を確認したとたん、自分に異変が起きてしまった。

巫族側は彼女と連絡が取れないだろう。兄や母が無事かどうか分からない。

しかし鈴木月瑠がすべてを知っていることを見て、巫霊は今のところ大きな問題は起きていないことを理解した。

鈴木月瑠は微笑んで言った。「あなたが目覚めたら、巫族のことについて聞こうと思っていたけど、私はすべてを知ってしまったみたい」