藤原徹と高野広の姿がドアの外に消えると、田村校長は額の冷や汗を拭い、携帯を取り出して教務課に急いで命令を下した。
「高倉彩芽さんは掲示板で教師を誹謗中傷し、デマを流したため、警告処分とします。再犯の場合は退学処分とします。全学生は戒めとし、校内掲示板は学生同士の友好的なコミュニケーションの場であり、悪意を持って世論を操作し、他人を攻撃する道具ではありません!」
教務課の教員は戸惑いながら「校長、高倉彩芽さんを処分するんですか?彼女と藤原涼介との関係を考えると...」
「余計なことは言うな。言われた通りにしろ」
藤原涼介など何の意味もない。藤原家は今や藤原徹が仕切っているのだ!
高倉彩芽はまだ藤原家に嫁いでいない身、藤原徹と婚姻届を出した高倉海鈴には及ばない。
藤原徹が本部棟を出ると、玄関で急いでやってきた谷口敦と出くわした。