第126章 大会の招待状

「こうしましょう。そのうち高倉おじさんに彼と久保おばさんの結婚について話を持ちかけて、早く結婚式を挙げてもらいましょう。そうすれば、あなたは正式に高倉の長女になれるわ」

高倉国生がこれまで久保朱里との結婚式を挙げなかったのは、高倉海鈴の母親の遺言があったからだ。その遺言には、高倉国生が高倉海鈴が会社を引き継ぐ前に再婚した場合、現在の地位を失い、全ての会社株式がゼロになると書かれていた。そのため、久保朱里はこれまで何の肩書きもなく高倉国生の傍にいて、高倉彩芽の立場も微妙なものとなっていた。

高倉海鈴が戻ってくる前は、彼らは対外的に高倉彩芽を高倉の長女と称していたが、それは名ばかりのものだった。

藤原涼介は自分の提案がとてもいいと思った。今や高倉海鈴は這い上がれないほどのダメ人間で、高倉グループも高倉国生の支配下にある。彼と久保おばさんが結婚式を挙げる時期が来たのだ。