「全部私が悪いの。認めます。私が浮気相手で、姉さんじゃないわ!涼介兄!あなたと一緒にいられるなら、将来もスター生活も、全部捨ててもいい。みんなに非難されてもかまわないわ……」
そう言うと、高倉彩芽はマイクに手を伸ばした。
藤原涼介は慌てて制止し、低い声で「彩芽!」と呼んだ。
彼は心の中で分かっていた。もしこの件が暴露されれば、自分にとっても大きな打撃になる。クズ男というレッテルを貼られ、会社の利益にも影響が出るだろう。だから真相を隠すしかなかった。
藤原涼介は高倉彩芽の手を取り、優しい声で言った。「君の本意じゃないことは分かってる。でも彼女を冤罪に陥れるのは良くない。後で必ず謝罪してね。今日は海鈴に少し辛い思いをさせることになるけど。」
「真相を話せば、君のスター生活は台無しになる。それにこの人たちは君を許さないだろう。彩芽、君に辛い思いをさせたくないんだ。」