第325章 結局誰が略奪者なのか?

「高倉海鈴!あなたは本当に分かっていない!みんなの前で、あなたの汚い行為を暴露しないと、頭を下げて謝らないつもりなの?」

佐藤鈴は大声で豪快に言った。「最近、彩芽のイメージが崩壊したとか、高倉の奥様が海鈴を売り飛ばそうとしたとか噂になってたけど、それは全部誤解だったのよ!」

高倉彩芽は慌てて制止した。「もう言わないで!」

「彩芽、あなたが言わないなら、私が代わりに言うわ。みんなに高倉海鈴がどれだけ意地悪なのか知ってもらいましょう!」

周りの人々は息を呑んだ。

高倉彩芽は優しい性格で、海鈴とも仲が良いと聞いていた。なのになぜ久保朱里が海鈴を虐待し、彼女を売り飛ばそうとしたのを黙って見ていたのだろう。

これらのことについて、彩芽は知らなかったのか、それとも久保朱里と一緒に海鈴を虐待していたのか。

もし彩芽が本当にそんなことをしていたのなら、藤原涼介はなぜそれを知った上で彩芽と結婚しようとするのか。

佐藤鈴の言葉を聞いて、人々の視線はさらに熱を帯びた。

高倉海鈴は冷笑を浮かべた。ふーん、大ネタを出す気なのね。

佐藤鈴は傲慢な態度で、今度こそ海鈴の名誉を完全に潰してやると決意していた。

「高倉海鈴!彼女は不倫相手よ!」

「彼女は彩芽と藤原さまの関係を壊そうとして、自分が取って代わろうとしたの。だから結婚式に参加したくないし、二人を祝福する気もないのよ」

佐藤鈴の言葉は海鈴に不倫相手というレッテルを貼り、人々の視線は海鈴に集中した。

もし海鈴が意図的に彩芽を陥れ、彼女の婚約者を奪おうとしていたのなら、久保朱里が海鈴に制裁を加えたのも理解できる。

さっき彩芽が丁寧に結婚式への参加を依頼したのに、海鈴は冷たく断ったのだから。

海鈴が藤原若旦那を誘惑して、彩芽が過去のことは水に流して結婚式に誘ったのに、まだ行く気がないなんて、厚かましすぎる。

佐藤鈴は得意げな表情で続けた。「彩芽があなたを結婚式に招待したのは、姉妹だからという情けがあってのことよ!あなたは外で男に引っかかりまくるだけでは飽き足らず、自分の妹の恋人まで奪おうとして。彼女はずっと情に厚くて暴露しなかったのに、あなたは他人と組んで彩芽を中傷する。本当に鬼畜よ!」

そのとき、彩芽の友人たちが前に出て、意地悪そうに言い始めた。