第324章 気の強い薛姉が登場

「これからは高倉家は彩芽のものよ。あなたには何の関係もないわ。来ないほうがいいくらいよ!」

佐藤鈴の言葉が終わるか終わらないかのうちに、冷たい女性の声が入り口から聞こえてきた。

「高倉家が誰のものかなんて、あなたに関係あるの?私生児に家産を相続させて、長女を追い出すなんて、そんな道理があるの?」

山下友希は険しい表情で部屋に入ってきて、高倉海鈴の肩を軽く叩き、鋭い目つきで佐藤鈴を見つめた。

「彩芽の犬っころが!あなたに海鈴を叱る資格なんてないわ!彩芽は不倫相手の産んだ賤しい女よ。なぜ海鈴が彼女の結婚式に出なければならないの?しかも感謝までしなきゃいけないの?高倉家の財産は全部不倫相手の母娘に奪われたのに、高倉の長女が少しでも不満を持つことも許されないの?」

佐藤鈴は山下友希の身分を知らず、海鈴の悪友だと思い込んで、すぐに反論した: