第332章 恥を知らず、むしろ誇りに思う

藤原明は不思議そうに口を開いた。「兄貴が前に藤原涼介と高倉彩芽を渡道ホールに呼び出したとき、彩芽は涙と鼻水を垂らしながら、本当に涼介のことが好きだから、浮気相手になったって言ってたんだ」

「そのとき彼女は兄貴の前で、高倉海鈴の悪口をたくさん言ってたけど、兄貴がどんな人か知ってるだろ?一目で彼女の小細工を見抜いて、その場で暴いちゃったんだ!藤原涼介、お前目が見えてないのか?こんな蛇蝎のような白蓮花みたいな女を好きになるなんて?」

皆は黙り込み、軽蔑の眼差しで高倉彩芽を見つめた。

藤原明は驚いて尋ねた。「なんだよ、その表情は。彩芽がそう言ってたんじゃないのか?」

山下の奥様は冷笑した。「藤原の次男はご存知ないようですね。高倉彩芽と藤原涼介は最初、高倉海鈴を浮気相手だと誣告し、それがばれた後で海鈴に円満な別れだったと認めさせ、彩芽が浮気相手ではないことを証明しようとしたんです」