第448章 なぜ生きる希望を捨てるの?

藤原の祖母が目を覚ましたというニュースを聞いて、藤原徹は急に顔を上げた。

高倉海鈴も胸が震えた。藤原の祖母が目を覚ました?

彼女は重病で意識不明の状態で、数多くの医師に診てもらったが、誰も手の施しようがなく、時々昏睡状態に陥るのを見守るしかなく、目覚めることを願うばかりだった。

藤原の祖母は、最初は二日に一度目覚めていたのが、今では一週間、あるいはそれ以上経たないと目覚めなくなり、しかも目覚めても二、三時間しか意識が保てないため、この時間は非常に貴重なものとなっていた。

高野司は少し興奮して言った。「でも今回は、おばあさまが三時間も目覚めていて、あなたに会いたいとおっしゃっています。」

藤原徹は薄い唇を開いた。「行こう!本家へ!」

高倉海鈴はブローチを付け、二人は急いで出かけた。