第482章 義理の両親が後ろ盾に

「お前を育てるのにもかなりの金がかかった。私一人でその金を負担するわけにはいかないから……お前の母親が残した持参金の一部を使ったんだ。全額返せと言われても、私にはそんな金はない!」

高倉国生は懇々と諭すように言った。「海鈴、実は父さんはこの何年もずっとお前に期待をかけていたんだ。お前が久保朱里と彩芽を嫌っているのは分かっている。今は久保朱里を高倉家に入れていないし、今回は彩芽の婚約パーティーだから来てもらっただけだ。でもお前がこんな些細なことで高倉家と仲違いするなんて、どうやって高倉家を任せられるというんだ?」

「海鈴、私はお前の父親だ。確かに誤解もあったが、お前は永遠に私の娘だ。実家の者とこんなに不仲になるのは……お前の評判にも良くない。ねえ……」

その時、外から足音が聞こえ、藤原徹はゆっくりと目を上げた。「秋山さん、奥様、どうぞお入りください」