久保政宗は数秒間呆然としたあと、必死に抵抗して叫び始めた。「お母さん!助けて!私は高倉海鈴なんて知りもしないのに、なぜ殺し屋を雇わなきゃいけないの?私じゃない!」
あの役立たずどもが全てを台無しにした。高倉海鈴を殺せなかっただけでなく、捕まってしまうなんて!
自分は久保家の若旦那なのに、こんな風に刑務所に入るわけにはいかない。父さんと母さんがきっと何とかして助けてくれるはずだ。
「高倉海鈴が私を陥れたんです!警官!私の言うことを信じてください。彼女に騙されないでください。」
「久保の若旦那、話は署で聞きましょう。もし納得できないなら、他の証拠もありますよ。殺し屋を雇った時、あなたはボディーガードに電話をかけましたね。その通話内容は既に記録されています。今ここで聞かせましょうか?」