第617章 2番目の兄が来た

久保真美はその様子を見て、優しく口を開いた。「失礼いたしました。これで帰らせていただきます」

「お母さん、もういいんじゃない?妹はまだ私たちを許してくれそうにないわ。数日経ってからまた来ましょう」

執事は弱々しく演じる久保真美を見て、冷ややかに鼻を鳴らし、そのまま扉を閉めて三人を外に締め出した。

久保家の連中は、見るだけで吐き気がする。

……

数人は不満げに車に乗り込み、夏目彩美は二人の兄妹と共に涙を流した。「うぅ...私は海鈴の実の母親なのに!あの人は私に頭を下げて謝れだなんて、これが広まったら私の顔が立たないわ!」

久保真美も涙を流し、すすり泣きながら言った。「お母さん、ごめんなさい...全て私が悪いんです。私のせいで、お母さんがこんな辱めを受けることになって...本当は...私がもっと早く出て行くべきだったんです」