第666章 久保家の使用人

高野広は音量を上げ、ボイスレコーダーから二人の会話が聞こえてきた。

——高倉海鈴:「久保の奥様、子供を取り替えた犯人が誰か分かっているのに、なぜ罰しないのですか?まだ久保家に住まわせているなんて。」

——夏目彩美:「もうずいぶん昔のことよ。そんなことにこだわって何になるの!許せるものは許すべきよ。結局、彼女は私たち久保家で二十年以上も家政婦として働いてきたのだから、どうして罰することができましょう?」

——高倉海鈴:「久保家が彼女を罰したくないなら、まだ別荘で働かせ続けるのなら、私は彼女と同じ屋根の下で生活することはできません。」

この録音を聞いて、皆も理解し、ライブ配信のコメントが次々と流れ始めた。

【聞き間違いじゃないよね!子供を取り替えたのは看護師でも敵でもなく、久保家の家政婦だったの?しかもその家政婦は今でも久保家に住んでいるの?】