第50章 竹葉青と胭脂紅

陳二狗は再びSDバーに来ると、顧炬が恒隆広場でよく見かける面々を連れて待っていた。感謝の意を示すためだと言うが、陳二狗は心の中で「本当に感謝するなら現金の束を直接くれればいい」と思いながらも、表面上は満面の笑みを浮かべ、社交辞令を並べ立てた。顧炬たちにもその不誠実さは見透かされており、この陳二狗が彼らと付き合いを持とうとする意図がないことは明らかだった。張兮兮を連れてこなかった顧炬はむしろ安堵した。陳二狗がこの件で法外な要求をしてくるのではと心配していたのだ。バーに来たのは、封建的な考えを持つ血気盛んな仲間たちが高人に会いたがったからに過ぎず、小夭の勘定で皆で豪勢に飲み食いした後、解散した。

あの馬鹿でかい富貴を崇拝していた二世たちは、富貴が軍隊に行ったと知ると興味を失い、女の子たちも会話を通じて陳二狗に特別な魅力を見出せなかったため、彼と何かを始めようという興味も失せた。陳二狗が巧みな話術の持ち主でなかったからだ。もしそうであれば、M2バーでの出来事をきっかけに、張兮兮のような金持ちで可愛い女の子を誘惑して不倫に持ち込むのも難しくなかっただろう。