第18章 ヒキガエル
「稲わらを持って行って燻して黒くするんだ。俺たちの方では『黒取り』って言うんだ。罠の匂いを消すためさ。山の獣はほとんど鼻が利くし、狡猾だからな。少しでも怪しい匂いを嗅ぎつけたら罠に掛からないんだ」陳二狗は静かに言った。今の魏冬蟲は犬を飼うのが好きなだけでなく、狩りにも夢中になっていた。今日は陳二狗にしつこくついて来て、林で鳥を捕まえたり蛇を捕まえたりしようとしていた。彼女のプリンセスドレスはボロボロになっていたが、お金の価値が分からない魏冬蟲は気にしていなかった。傍観者の陳二狗はかえって心配になった。手作りのパチンコを持ち、解放靴に履き替え、林に入って枝分かれした木の枝を折り、先頭を歩きながら、山での狩りについて魏冬蟲に話して聞かせた。「昔の猟師たちは、山に入る前に必ず『陰を通す』というか『山開き』をしたもんだ。つまり、神様に祈るような言葉を唱えるんだ。俺たちの故郷では、誰かが山で罠を仕掛けた後、後から来た人が陰を通さなかったら、その山は不吉になって、十回行っても九回は空振りになるんだ」