第31章 狂気なくして成功なし_3

夜になると、おじさんは陳二狗を城西幹線道路、城東幹線道路、緯七路などの広い南京路に行かせた。これらの道路では時々スピード狂が現れるが、「太子暴走族」のような命知らずではなく、マツダ6やアウディA4といった落ち着いた車種で、対戦相手と出会った時だけ競争する程度だった。陳二狗は悪徳おじさんに唆されて頻繁に他人に挑戦し、大抵は惨敗して遠く後ろに置き去りにされたが、戦えば戦うほど意気込みは増していった。おじさんも時々手が痒くなると陳二狗に模範を示し、繁華街では無茶をせず、まともに振る舞い、残りは高速道路や人気のない夜中に思う存分暴れればいいと教えた。これは陳二狗に陳圓殊を思い出させ、良い手本だと感じた。

二ヶ月目になると、おじさんはどこからか改造したというパサートを陳二狗のために用意した。高級車とまではいかないものの、以前の車より二ランク上のものだった。その後、おじさんは陳二狗を南京路に限定せず、直接滬寧高速道路を走らせ、300キロ以上の距離を2時間以内で走れるようになれば一人前だと言った。