「使ってもいいの?」曹蒹葭は突然、恥じらいから妖艶な様子へと変わった。その変化の速さに舌を巻くほどだった。
王虎剩と王解放は目がくらんだ。なんてこった、この女性が一日に一、二回誘惑を仕掛けたら、どんな男も耐えられないだろう。どんな萎えた男でも雄々しさを取り戻し、一日に二、三回は硬くなるだろう。極端な男尊女卑の王虎剩でさえ、その瞬間、曹蒹葭の石榴色のスカートの前にひざまずいても恥ずかしくないと思った。しかし、二狗の女性に対しては、彼はいつも敬意を持って距離を置き、謙虚に接し、完全に視線をそらすという境地に達していた。
王解放は曹蒹葭に対して、心惹かれるよりも畏敬の念を抱いていたので、驚嘆はしたものの、少しも邪念はなかった。
我を忘れた陳二狗がうなずいた途端、まずいことになったと気づいた。案の定、曹蒹葭は上海の梧桐の木の下でのものよりもさらに美しく鋭い一撃の背負い投げで、少しの色気を見せただけで染物屋を開こうとした某氏を激しく投げ飛ばした。しかし、カーペットがあったことと、投げられた経験があったため、今回の陳二狗は素早く立ち上がり、何事もなかったかのように、呆然とする三人を引っ張って酒を飲みに出かけた。
顔を赤らめた曹蒹葭は書斎に入ったが、どうしても本に集中できず、目は無意識にあの手を見つめていた。偶然、本棚の隅にある『中国新智囊』を手に取り、その中に挟まれていた明らかにしわのある紙切れを見つけると、ようやく平静な心境を取り戻し、生き生きとした表情になった。
曹蒹葭はようやく、なぜ陳圓殊が陳二狗を義弟として認め、この動乱の中でこれほど尽力したのかを少し理解し始めた。
紙切れにはたった十文字、走り書きで書かれていたが、曹蒹葭は一目で誰の手によるものか断定できた。
「我が心に猛虎あり、薔薇の香りを嗅ぐ。」
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